
静岡県川根本町の山あいに広がる「寸又峡」。
エメラルドグリーンの湖に架かる「夢のつり橋」が有名ですが、寸又峡周辺には温泉やサウナ、山里ならではのグルメ、さらに奥大井の秘境を走る大井川鐵道「南アルプスあぷとライン」など、1日では味わいきれない魅力があります。
せっかく訪れるなら、夢のつり橋を見て帰るだけではもったいないところ。
今回は、紅竹食堂でのランチ、サウナ寸又峡 TripTrain、晴耕雨読 village、SHOP & CAFE 晴耕雨読を巡り、翌朝は早起きして夢のつり橋へ。さらに大井川鐵道に乗って奥大井湖上駅を訪れ、「湖上駅カフェ」で名物カレーを楽しむ1泊2日のモデルコースをご紹介します。
寸又峡の自然も、温泉も、食も、鉄道も。奥大井の魅力を丸ごと楽しみたい方におすすめの旅です。
寸又峡周辺を満喫する1泊2日のモデルコース
今回のプランは、寸又峡温泉に1泊し、2日目に夢のつり橋と奥大井湖上駅を巡るコースです。
1日目|寸又峡温泉街をゆったり巡る
| 時間 | スケジュール |
|---|---|
| 11:00頃 | 寸又峡温泉に到着 |
| 11:30 | 紅竹食堂でランチ |
| 13:00 | サウナ寸又峡 TripTrain |
| 15:30 | 晴耕雨読 villageで足湯&ジェラート |
| 16:15 | SHOP & CAFE 晴耕雨読へ |
| 17:00頃 | 寸又峡温泉の宿へチェックイン |
| 夜 | 温泉・夕食を楽しむ |
2日目|夢の吊り橋と奥大井湖上駅へ
| 時間 | スケジュール |
|---|---|
| 6:45頃 | 宿を出発 |
| 7:00 | 夢のつり橋を散策 |
| 8:30〜9:00 | 宿へ戻り朝食 |
| 10:00頃 | チェックアウト・千頭駅方面へ |
| 12:20 | 南アルプスあぷとラインで千頭駅を出発 |
| 13:29 | 奥大井湖上駅に到着 |
| 13:35頃 | 湖上駅カフェで「蒼い湖上カレー」 |
| 14:10頃 | 展望スポットを散策 |
| 15:23 | 奥大井湖上駅を出発 |
| 16:25 | 千頭駅に到着・帰路へ |
大井川鐵道井川線は2026年7月から観光列車として運行され、原則として事前予約が必要です。今回掲載している時刻は2026年9月時点のダイヤを基準にしています。旅行前には必ず最新の時刻と空席状況を確認してください。
【1日目】寸又峡の食・サウナ・温泉街を楽しむ
11:30|「紅竹食堂」で寸又峡らしいランチを
寸又峡に到着したら、まずは温泉街にある老舗「紅竹食堂」へ。
手打ちそばが評判のお店で、寸又峡ならではの山の幸や川の幸を使った料理を味わえます。
なかでもおすすめなのが、名物の「渓流そば」。
ヤマメの唐揚げ、きのこ、川エビの天ぷらなどが盛り付けられた一杯で、一度にさまざまな山里の味を楽しめます。公式観光サイトでもイチ押しメニューとして紹介されています。夢のつり橋
ほかにも、きのこをたっぷり使った「きのこそば」や定食などを用意。
旅の始まりに、寸又峡らしい料理でしっかり腹ごしらえしておきましょう。
週末は混み合うこともあるため、少し早めのランチがおすすめです。
13:00|「サウナ寸又峡 TripTrain」で大自然の中、ととのう

午後は、今回の旅でぜひ体験しておきたい「サウナ寸又峡 TripTrain(トリップトレイン)」へ向かいます。
TripTrainは、川根本町の豊かな自然と温泉を生かしたプライベートサウナ施設です。
山々に囲まれた寸又峡の静かな環境で、普段とはひと味違ったサウナ体験を楽しめます。
施設には、スタイルの異なる2つのサウナエリアが用意されています。
貸切サウナ「メッツァ」で贅沢な時間を過ごす

友人や恋人とゆっくりサウナを楽しみたい方におすすめなのが、完全貸切制のプライベートサウナ「メッツァ」です。
2名から利用できるエリアで、静岡県産ヒノキを使ったバレルサウナを楽しめます。
ほうじ茶を使ったロウリュや焚き火など、五感で楽しめる体験が用意されているのも魅力です。
周囲を気にせず、自然の音に耳を傾けながら過ごす時間。日常から少し離れて、心も体もリフレッシュしたい方にぴったりです。
なお、メッツァのサウナストーブは2026年2月から電気式に変更されています。
1人でも楽しめる「マー」

1人旅や、気軽にサウナを体験したい方には「マー」がおすすめです。
マーは1名から利用できるプライベートサウナエリア。メッツァよりも手軽にサウナを楽しめるように設けられており、サウナ初心者にも向いています。
サウナで体を温めた後は、水風呂と外気浴でリフレッシュ。
大自然に囲まれた寸又峡だからこそ味わえる、贅沢な時間を過ごしましょう。
今回のモデルコースでは、13時頃から約2時間のサウナ体験を想定しています。プライベートサウナは予約制のため、旅行日が決まったら、先に希望する時間帯の空き状況を確認しておくと安心です。
予約サイト:TripTrain サウナ予約
※営業時間・利用料金・予約枠は変更される場合があります。
15:30|「晴耕雨読 village」で足湯に浸かりながらカフェタイム

サウナのあとは、夢の吊り橋入口近くにある「晴耕雨読 village」へ。
こちらでは、寸又峡温泉の湯を使った足湯に浸かりながら、カフェタイムを楽しめます。
サウナで温まったあと、すぐに次の観光地へ向かうのではなく、足湯で少しゆっくりする。この余白こそ、寸又峡旅行らしい時間かもしれません。
ぜひ味わってほしいのが、晴耕雨読オリジナルの「あられジェらート」。
地元の素材を使ったジェラートに、あられを組み合わせた人気メニューです。源泉かけ流しの足湯と一緒に楽しめます。夢のつり橋
週末なら限定ハンバーガーもチェック
さらに、週末には限定ハンバーガーも登場。
ジェラートだけでなく、少し小腹が空いたときの軽食として楽しめます。
週末に寸又峡を訪れるなら、ぜひこちらもチェックしてみてください。
16:15|「SHOP & CAFE 晴耕雨読」で旅のお土産探し

villageでひと休みしたら、続いて温泉街にある「SHOP & CAFE 晴耕雨読」へ。
同じ晴耕雨読でも、こちらはおせんべいやお土産を楽しめる本店です。
旅先でのお土産探しは、帰り際に慌てるより、宿へ向かう前にゆっくり選ぶのがおすすめ。
オリジナルのおせんべいなど、寸又峡での旅を持ち帰れる品を探してみましょう。
17:00|寸又峡温泉の旅館にチェックイン
サウナを楽しんだ後は、寸又峡温泉の宿へ。
今回紹介する宿、翠紅苑(すいこうえん)は、南アルプスの豊かな自然に囲まれた温泉宿です。寸又峡温泉街の入口に位置し、夢のつり橋をはじめとした周辺観光の拠点としてもおすすめです。
宿に到着すると、白壁の建物と趣のある庭園がお出迎え。館内に一歩足を踏み入れると、大正ロマンを感じさせるクラシカルなロビーが広がります。
重厚感のある落ち着いた内装や、水車の音が響く静かな空間は、日常の喧騒から離れてゆったりと過ごすのにぴったりです。
「美女づくりの湯」と呼ばれる天然温泉
翠紅苑の大きな魅力は、寸又峡温泉ならではの天然温泉です。
寸又峡温泉は、独特のとろみがあるなめらかな湯ざわりが特徴で、「美女づくりの湯」として親しまれています。
館内には大浴場と露天風呂があり、ゆったりと温泉を楽しめます。
特に露天風呂では、山あいの澄んだ空気を感じながら、開放感のある入浴を満喫できます。
晴れた夜には星空を眺められることもあり、昼間の観光とはひと味違う寸又峡の魅力に触れられるでしょう。
湯上がりには、地元の名産品である冷たい川根茶が用意されているのもうれしいポイントです。
奥大井の山の幸を味わう夕食
温泉を満喫したあとは、楽しみにしていた夕食の時間です。
翠紅苑では、地産地消にこだわり、地元の旬の食材を取り入れた和会席料理を楽しめます。
山菜やきのこ、川魚など、奥大井ならではの食材を活かした料理が魅力です。
宿泊プランによっては、鹿肉の炙り焼きや囲炉裏で楽しむ炭火焼き料理など、山里らしい味覚を堪能することもできます。
四季折々の食材を使用するため、訪れる季節によって異なる味わいに出会えるのも楽しみのひとつです。
趣のある客室でくつろぐ、静かな山あいの夜
翠紅苑には、和の風情を感じられる和室をはじめ、クラシカルな雰囲気の洋室など、さまざまな客室が用意されています。
窓の外に広がる寸又峡の四季の風景を眺めたり、お部屋でゆっくりくつろいだりと、思い思いの時間を過ごせます。
観光スポットを巡るだけでなく、温泉に浸かり、地元の料理を味わい、静かな山あいで一晩を過ごす。
そんな贅沢な時間も、奥大井の1泊2日旅行ならではの楽しみ方です。
翌朝は宿で朝食を味わい、2日目の観光へ出発しましょう。
奥大井の絶景とともに、温泉宿でのんびり過ごす時間も楽しみたい方におすすめの宿泊先です。
※お料理や客室、入浴設備の利用条件は宿泊プランによって異なります。予約時にご確認ください。
【2日目】朝の夢のつり橋から奥大井の絶景鉄道へ
7:00|朝食の前に「夢のつり橋」へ

2日目は少し早起き。
朝食を食べる前に、今回の旅を象徴する「夢のつり橋」へ向かいます。
大間ダム湖の上に架かるつり橋で、エメラルドグリーンの湖面と深い山々が織りなす風景は、寸又峡を代表する絶景です。
2026年秋季は、8月31日から12月6日までプロムナードコースの通行時間が7:00〜17:00となっています。川根本町公式サイト
だからこそおすすめなのが、開門に合わせた朝の散策です。
紅葉シーズンや連休には、夢のつり橋を渡るまで最大約120分の待ち時間が発生することもあります。川根本町も午前中の訪問を推奨しています。川根本町公式サイト
観光客が増える前の静かな時間帯なら、寸又峡の朝の空気を感じながらゆっくり散策できます。
意外と歩くので、時間には余裕を
駐車場から夢のつり橋までは片道約30〜40分。
さらに遊歩道には急な下り坂や304段の階段があります。歩きやすい靴で出かけましょう。川根本町公式サイト
今回のモデルコースでは、7時頃に出発して8時30分〜9時頃に宿へ戻る想定です。
宿によって朝食時間が異なるため、予約時に「夢のつり橋を散策してから朝食を食べたい」と相談しておくと安心です。
8:30〜9:00|宿へ戻って、遅めの朝食
朝の散歩を終えたら、宿へ戻って朝食を。
歩いたあとの朝食は、いつもより少しおいしく感じるはずです。
食後は荷物をまとめ、10時頃を目安にチェックアウト。
ここから旅の舞台を寸又峡から奥大井へ移します。
12:20|千頭駅から「南アルプスあぷとライン」へ

千頭駅から乗車するのは、大井川鐵道井川線「南アルプスあぷとライン」。
大井川の上流に沿って、南アルプスの山深いエリアへ進んでいく山岳鉄道です。
途中のアプトいちしろ駅〜長島ダム駅間では、日本で唯一となるアプト式鉄道を体験できます。
アプト式とは、線路中央に敷かれた歯形のレールと機関車の歯車をかみ合わせ、急勾配を登る鉄道方式。
絶景を見るだけではなく、列車に乗っている時間そのものが観光になるのが、この鉄道の魅力です。
2026年7月1日から井川線は観光列車化され、原則として事前予約制・列車ごとの定員制になりました。確実に乗車するためにも、旅行日が決まったら早めに予約しておきましょう。大井川鐵道
今回のモデルコースでは、
千頭駅 12:20発 → 奥大井湖上駅 13:29着
の列車を利用します。大井川鐵道
13:29|湖に浮かぶ秘境駅「奥大井湖上駅」へ
約1時間10分の鉄道旅を楽しんだら、奥大井湖上駅に到着。
接岨湖に突き出した半島状の場所に造られ、その左右を赤い鉄橋「奥大井レインボーブリッジ」がつないでいます。
周囲を湖と山々に囲まれたその姿は、まるで駅だけが湖の上に浮かんでいるかのよう。
大井川鐵道を代表する絶景スポットのひとつです。大井川鐵道
13:35|「湖上駅カフェ」で名物・蒼い湖上カレー
奥大井湖上駅に着いたら、まずはランチへ。
駅のホームから階段を上がった先にある「rest & coffee 湖上駅カフェ」に立ち寄ります。
ここでぜひ食べたいのが、「蒼い湖上カレー」。
湖上駅の鮮やかな湖をイメージさせる、ここならではの名物メニューです。
価格は1,200円で、食数限定。カレーを目当てに訪れる場合は、売り切れにも注意しましょう。晴耕雨読
ほかにも、川根抹茶のガトーショコラやチーズケーキ、オリジナルコーヒーなどが用意されています。
絶景の中まで鉄道でやってきて、その場所ならではのカレーを食べる。
千頭駅でランチを済ませるよりも、旅の物語としてはこちらのほうがずっと奥大井らしい時間になります。
14:10|奥大井湖上駅を見下ろす展望スポットへ
ランチのあとは、奥大井湖上駅を一望できる展望スポットへ。
ホームから鉄橋脇の歩道を歩き、階段を上った先からは、湖の中に浮かぶ駅と赤い鉄橋を見渡せます。
駅に降り立ったときとは、まったく違う景色。
エメラルドグリーンの湖、赤い鉄橋、緑豊かな山々。その中央を小さな列車が走る光景は、奥大井まで来たからこそ見られる景色です。
写真を撮るなら、湖上駅そのものだけでなく、ぜひこの展望スポットまで足を延ばしてみてください。
帰りの列車を逃さないよう、15時頃には駅へ戻り始めると安心です。
15:23|奥大井湖上駅から千頭駅へ
絶景を楽しんだら、奥大井湖上駅から帰りの列車へ。
今回のモデルコースでは、
奥大井湖上駅 15:23発 → 千頭駅 16:25着
の列車を利用します。大井川鐵道
帰りも、渓谷やダム湖の車窓を眺めながらのんびり。
千頭駅に到着したら、1泊2日の奥大井旅も終了です。
このモデルコースなら「金〜土」または「土〜日」がおすすめ
今回のモデルコースをそのまま楽しむなら、金曜日〜土曜日、または土曜日〜日曜日の1泊2日がおすすめです。
理由は、施設ごとに営業日が異なるため。
晴耕雨読 villageは月〜木曜日がお休み。TripTrainも火〜木曜日が定休日です。さらに湖上駅カフェは季節限定で、週末を中心に営業しています。サウナ寸又峡
特に土日なら、晴耕雨読 villageの週末限定ハンバーガーも楽しめます。
旅行日を先に決めるより、
「行きたい施設の営業日 → 鉄道の空席 → 宿泊先」
の順番で確認してから予約を進めると、予定を組みやすいでしょう。
寸又峡・奥大井観光で押さえておきたい3つのポイント
まず、夢のつり橋は朝に訪れること。特に秋の休日は混雑しやすいため、朝7時から動ける今回のプランは時間を有効に使えます。川根本町公式サイト
次に、南アルプスあぷとラインは先に予約しておくこと。2026年7月から原則事前予約制となったため、以前のように「当日駅へ行けば大丈夫」とは考えないほうが安全です。大井川鐵道
そして最後に、飲食店やカフェの営業日を確認すること。山間部のお店は曜日・季節によって営業状況が変わることがあります。特に晴耕雨読系列の施設や湖上駅カフェを目的にする場合は、出発前に最新の営業情報をチェックしましょう。
まとめ|寸又峡は「見る」だけではなく、泊まって楽しみたい場所
夢のつり橋だけを目的に訪れても、寸又峡は十分に美しい場所です。
けれど、1泊してみると、その印象は少し変わります。
紅竹食堂で山里の料理を食べ、TripTrainでサウナを楽しみ、晴耕雨読 villageの足湯でジェラートを味わう。
SHOP & CAFE 晴耕雨読をのぞいたあとは温泉宿へ。
翌朝、まだ静かな時間に夢の吊り橋を歩き、朝食を食べてから山岳鉄道に乗る。
そして旅の最後には、湖の上に浮かぶような駅で、青いカレーを食べる。
有名な観光スポットを急いで巡るのではなく、「食べる」「ととのう」「浸かる」「歩く」「乗る」をゆっくりつないでいく。
それが、寸又峡・奥大井を1泊2日で旅する面白さです。
次の休日は、少しだけ時間をかけて、山の奥へ。
夢のつり橋の先にある、もうひとつの奥大井を楽しんでみてはいかがでしょうか。

